令和5年度夏季保安講習会開催される

群馬県の後援を頂き、群馬県高圧ガス地域防災協議会主催の夏期保安講習会が去る84日(火)ホテル ラシーネ新前橋ロイヤルオーキッドで開催されました。

 今年は5月に新型コロナウイルス感染症が5類移行となり各種規制も緩和されたため、参加者数をコロナ禍以前に戻し従来通りの開催としました。その結果、参加者数は57名で充実した講習会となりました。

また、恒例の講習会終了後の懇親会も4年ぶりに開催し、会員の懇親を深めることが出来ました。

 講習会の内容は次の通りです。

 

○講演(演題及び講師)

 

1)「高圧ガス事故の状況について」

  群馬県総務部消防保安課 課長 植野敏行 様

 

2)「高圧ガスを安全に取り扱うために」

  大陽日酸株式会社 北関東支社 技術部長 山口則和 様

 

植野課長から産業保安に係る行政の体制、高圧ガス事故への対応、令和4年度高圧ガス事故発生状況、県内で発生した高圧ガス事故についてお聞かせ頂きました。

高圧ガス事故の定義には一般的にイメージされる「爆発・火災・漏洩」の他に「高圧ガス容器の喪失・盗難」も含まれており、高圧ガス事故の大半は容器喪失・盗難であることや高圧ガス事故を防ぐためには自主保安の確立が重要であることについてご説明頂きました。 

締めくくりとして災害発生時や災害予防活動などにおける消防団の重要性や現状、県の消防団活性化事業についてご案内を頂きました。

 

山口部長からは高圧ガス保安法の概要、高圧ガスの一般知識、ガスの物性・特性、ガスの取り扱い上の注意事項及び事故事例についてご講義頂きました。

高圧ガスの定義については圧縮ガスと液化ガス各々圧力と温度により高圧ガスに該当するか否かグラフを用いて分かりやすくご説明頂きました。

高圧ガスの一般知識は高圧ガス容器の表示・塗色・容器の構造、酸素濃度による人体への影響、断熱圧縮の実験映像、圧力調整器・容器弁(バルブ)の構造や安全な取扱についてご説明があり、事故事例やガスの特性については動画を交えてご説明されました。

事故災害防止4原則として

     取り扱うガスの性質をよく理解すること

     高圧ガス設備・容器等の正しい取扱いに習熟すること

     設備をよく点検し、基準に合うように管理すること

     万一の緊急時における処置方法について訓練・理解すること

として締めくくられました。